nukunuku510’s diary

予告なしに修正することがあります。よろしくお願いします。

2001年生まれ初心者がガンダムの映画を観た話

※「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」のネタバレを含みます!

 

◆これを書いている人

・2001年生まれのオタク♀

・どちらかというと夢女子(この記事でこの話はほぼしません!)

・XのことをまだTwitterと呼んでいる

 

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きっかけは覚えていません。昨年11月19日に「え………ガンダムSEEDって映画やってんの?」とツイートしていたので、たぶんTwitterで見たんだと思います。

私の2023年下半期を語る上で欠かせないのが「アイドリッシュセブン」です。察しの良い方はお分かりかと思うのですが、とあるアイドルの沼に転げ落ちました。どうやら推しとガンダムSEEDの主人公が同じ声帯らしいぞ?ということは知っていたものの、その頃はまだ自分には関係ないかな~と傍観することに。

そもそもガンダムは、コナンをかじっていた時期に見たファースト1~4話と哀・戦士編の一部、友達に見せてもらった「閃光のハサウェイ」くらいしか関わりがなく、これまでなんとなく外側から様子を窺っているばかりでした。映画の感想を述べる前に言うのもなんですが、たぶんガンダム向いてないんです。なぜなら、絶望的にカタカナが苦手だから。ファーストを4話見た時点で、「このお話おもしろい!」「このキャラかっこいい!」となる前に「誰がどれでどこが味方で何???」となってしまい挫折してしまった過去がありまして(そうこうしているうちにアマプラの配信が終わった)。極力カタカナ見たくないから高校は日本史選択したもんね。それから本当に偏見で申し訳ないんですけど、ガンダムっててっきりでっかいロボットが戦うだけだと思ってました。それが実際は地球を飛び出して戦争してるし、外交(?)もしてるし、話が濃厚で複雑。ハサウェイも、ちゃんと観たはずなのにギギ・アンダルシアさんへの嫉みしか心に残っていません。

それともう一つ。だいぶ前になりますが「SEEDからガンダム入る女オタクは悪」という話を聞いたことがありました。しかも女の子から。私は当時の状況が分からないのでそれについてはなんとも言えませんが「いきなりSEEDはやめとこう……」と見ないふりをしていたところもあったかもしれません。

一方で、公開が近付くにつれてネットでも街中でも映画の情報を目にする機会が増え、公開後はオタクたちの歓喜の声がTwitterのおすすめタブに現れ、興味を持たないようにすればするほど関心が大きくなっていきました。YouTubeくんには気になっていることがバレてしまったようで、開くたびに何かしら関連動画をお出しされました。しまいには別の映画を観に行ったはずなのに、SEEDの垂れ幕を撮影して帰ってくる始末。こりゃあ観ないと失礼だろうと鑑賞を決意しました。

このあたりで、キラ・ヤマトさんの痛バを持っている女性を街で見かけて二度見するという出来事もありました。

本屋さんに行ったらラスイチだったから買った月刊ザテレビジョン。1分で分かる勢力図を見ながら「コンパスって何?Re:valeの新曲?」などと思っていた
(「Re:vale compass」で検索してください)

 

当日まであまり日がなかったので、とりあえずダイジェスト2つと「信じるか信じないかは『あなた”SEEDa”いです』」シリーズを見ました。「やめてよね」で脳が破壊されましたが、なんとか概要は把握。でもカタカナはわからん!なんならシンとアスランの区別もついてなかった。

無印ダイジェスト7分53秒で困惑する私

そんなこんなで当日。ひとりで行く勇気はちょっとなかったので、心強い味方を招聘しました。なかよしの従兄弟です。従兄弟はアニメは見ていないもののガンダムのゲームをがっつりやっていた世代らしく、映画も気になっていたとのこと。残念ながら特典をもらうには一足遅い日取りでしたが、ポップコーンを片手にうきうきで場内へ向かいました。いざ尋常に、勝負!

 

 

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結論から申し上げますと、SEED FREEDOMとってもおもしろかったです!!!

先にお伝えした通り、私はガンダムを受容する器官が未熟なので、取りこぼしたメッセージとか気付いていない小ネタとか数えきれないほどあると思います。でも、楽しかった!!!!!

ずっと応援している方には「そこを褒められても……」と思われるかもしれないけど、何が良かったかを簡単に書きます!

 

①女の子がゴリゴリ前線で戦う

キラ・アスラン・シンが基本のメインキャラだと思うので、まあその3人が頑張るのかな〜と思っていたら、女の子も普通に機体に乗るし誰かを助けるし時には死にかけるし……だったのでびっくりしました。ときどき、プリキュアとかセーラームーンを観ている気持ちになったりもしたんですよね。あ、それはマリューさんのせいかな。マリューさんかっこよかったです。女の子の機体だけめっちゃかわいくデコられてる、みたいなのがないのもよかったなぁ。そして、「戦う」にもいろいろあるなと思って。モビルスーツを着て戦うのもそうだけど「どうすれば犠牲を出さずに上手くやれるか」「どうすれば争いが終わるのか」を人を治める者として考えるカガリラクスも、十分戦場に出ていると言えると感じました。だから、アグネスがラクスに言った言葉はちょっと違うんじゃないかなぁ。実際、ラクスも危ない目に遭っているわけだし。でもアグネス、死ななくてよかったね……(中の人的な意味で)

 

ラブロマンス要素

これが女性ファンが手を出しやすく、「SEEDからの女オタクは〜」と言われる要因なのかもしれないけど、メカに明るくないオタクからするとありがたかったです。途中「別冊マーガレットかな?」みたいな気持ちになったもんね。実を言うと結構、戦いがメインのお話に恋愛要素が入ると「真面目に戦いなさいよ〜」って思っちゃうタイプなんですけど、SEEDの場合利害関係がどうとかそういう話になってるので「じゃあ…まあ……」という気持ちで見ています。でも、人口の少ない集落で同級生同士みんなカップル、みたいな環境になっちゃってるのはちょっとおもしろいです。ちなみに最初に自分は夢女子だと述べたんですけど、さすがにSEEDで夢は見れないですね〜!!これは夢見ている方を否定するわけじゃなく、私が世界観を理解しきれないからです!だから二次創作できる方みんなすごい……。

でも、今回SEEDを見て初めて「自分は夢妄想がしやすい作品を選んで見てきたな」ということに気が付いて。そういう意味でも、がっつり「ココとココは付き合ってます!」と提示される作品は良い意味で新鮮でした。

(ちなみに何も知らなかった頃、有識者のフォロワーさんに「でもキラ・ヤマトさんって女いますよね?」と尋ねたところ「えーと、どの女かなぁ?」と返されたことがあります)(すみませんでした)

 

③ストーリー自体は割と単純……?

②と少し似ていますが、今回のお話ってものすごい大雑把に言うと「手持ちの武器がない中でさらわれた仲間(=主人公の恋人)を救いに行こう!」っていうストーリーじゃないですか。だから、劇伴が過去のものをアレンジしていると気付かなくても、モビルスーツの盾の動きが初代オマージュだと分からなくても(従兄弟談)、一応話にはついていけたんですよ。最悪メインキャラとDestiny Planの存在さえ知ってれば、理解はできるかな……?と個人的には思っています。だからこそ、本筋の話が進んだかと言われると微妙なのかもしれないけど……。

ついでにここで書いちゃうんですが、ファウンデーションに囚われているときのラクス、言葉のひとつひとつが全て名言で、本当によかったです。一番はやっぱり「必要だから愛するのではありません。愛しているから必要なのです」ですかねぇ。これから生きていく上で、ふとしたときに思い出す大切な言葉になりそうです。最近は日常生活において何か動作をする度に「ハッ……ラクス様だったらもっとお上品にやるかも……」と己を律しています。

 

上映終了後、従兄弟と私は昼から飲める居酒屋に行きました。映画館のロビーで1時間以上話しても話し足りなかったからです。酒を片手に語るアニメの話ほど面白いものもなかろう。しばらく「よかったねbot」と化していた従兄弟も、アルコールを注入してようやく人間の言葉を取り戻しました。上にもある通り、ファンサービスとも言える小ネタをしっかりとキャッチしていたようで、私以上に満足した様子でした。お互い用事があり1杯だけ飲んで解散してしまったのですが、親戚によると従兄弟は家に帰ってからも「よかったなぁ……」とずっと言っていたそうです。

 

私はと言うと「去り際のロマンティクス」を聞かないと禁断症状が出る病気にかかり、2日後には初見の友達(同い年)を誘って2回目をキメました。友達は作品を味わう才能がある人なので、ぜひ観ていただきたい……!と思い連れて行ったのですが、思った通り最高の感想をたくさん生み出してくれて……。私が「オルフェ、自分を愛してくれる人の腕の中で最期を迎えることが出来てよかったね」くらいしか言語化できなかったところを、「イングリットは遺伝子ファーストの価値観のなかで自ら愛を見つけている」「イングリットが助けにきたキラに放った言葉は『そうあってほしい』という願望、そうじゃなきゃオルフェがラクスを見ていることを受け入れられないから」「ラクスの言う世界が実現しても、オルフェがいないと意味ないから裏切らなかったのかな」などなど1回見ただけとは思えないくらい噛み締めてくれて、ますます友達のことが大好きになりました。ちなみにシンは「わんこくん」、アルバートさんは「機械オタクおじさん」と呼ばれていました。

 

ダイジェスト+αの知識でも十分楽しめましたが、せっかくなので今後はテレビアニメの方もちゃんと履修したいと思っています。リマスター版とスペシャルエディションもあると聞いたので、悩み中です。ある程度見たらまた映画館に足を運びたいと思います。あ、でも今どうしても4DX版を諦めきれなくて県外に行こうとしているので、そっちが先になるかも。いずれにせよ、また観に行くことになりそうです。

 

もちろん、これだけでガンダムSEED、ひいてはガンダムシリーズを理解したとは思っていません。ですがSEED放送開始当時0歳だった私が、リアルタイムで追いかけてきた方々と同じ作品の良さを享受できていることはとっても素敵だなぁと思います。それに、映画の公開がもう何年か早かったら私は観に行っていなかったかもしれないし、アイナナにハマっていなかったらやはり他人事だと思っていたかもしれないし……2024年のこのタイミングで鑑賞できたことにはご縁も感じています。

先日、有識者のフォロワーさんたちが「いきなり全部分かろうとしなくても大丈夫。気になる部分や好きなシーンを繰り返し見ているうちに分かるようになるよ」と声をかけてくださいました。「難しい」と感じてしまう時点で私はファンになる資格がないのかなと思っていましたが、少し心が軽くなりました。無理せず、自分のペースで楽しんでいきたいと思います。何千、何万と存在する偉大なる先輩の皆さま、どうぞよろしくお願いいたします!